■旅日誌
[2015/5] 千夜一夜物語~ドバイ
(記:2015/8/10 改:2016/10/10)
(記:2015/8/10 改:2016/10/10)
1日目
先週の金沢は何だった?という突込みは置いといて、今回は久々の本格的な遠出。以前からぼんやり考えてた、エミレーツ航空のA380に乗るということを実行してみようと思い調べてみたところ、なかなかいいルートが見つからない。一時期、成田に来ていたこともあったが、羽田縛りのせいかダウンサイジングされてしまい、この先復活することは考えられない。そこでまず思いついたのが、上海、香港、バンコクあたりを経由することだったが、Cクラスともなるとチケット代だけでそれなりの覚悟が必要だ。他にも何かいい手がないか調べてみたが、大韓航空のコードシェア扱いにすると仁川乗継ぎで比較的お手軽そうな雰囲気…。そんなわけで、成田からソウルへ向かうところから始まる。いつものようにNEXに揺られ、非日常に気持ちを切り替えていくのを楽しむ。
さほど早い出発でもなかったが、成田-仁川のKE便Cクラスが付いてきたので、早めに成田へ来てKALラウンジで時間をつぶすことにした。ここには1回立ち寄ったことがあるけど、ひょんなことで2度目が来るとは…。(後日談:さらに3度目がありました。そのときの旅日誌はこちらをご覧ください。)仁川行きの出発は13時半、搭乗機はB777-300でソウルまでは2時間半のフライト、ちょうどお昼どきなので食事に期待!KE702便は成田をほぼ定刻に出発、ウエルカムドリンクとともに、例の袋に入ったナッツが出てきた。短いフライトなのですぐに昼食の準備が進められる。暖められたごはんとチューブのコチュジャンを器の具材とよく混ぜ、知る人ぞ知るKEのビビンバの出来上がり。そういえば、前回写真を撮り忘れてたなぁ~。
そんなこんなで仁川に到着、イミグレを抜けるのにちょっと時間がかかってしまったが、次の出発まで余裕があるため、思い切ってソウル市内を往復してみることにした。といっても別に行きたいところがあるわけでもなく、何となく思いついたのが北村界隈、よくガイドブックにも出てくる昔懐かしいソウルの風景が見られるところだ、ということしか分かってない。確か景福宮と昌徳宮の間を北の方に行けばいいんじゃなかったけ?まぁ、何とかなるだろう。A’REXでソウル駅へ直行し、地下鉄に乗り継ぎ安国駅で下車すると、、、あれあれあれ?何か異様な雰囲気は大丈夫か??警察の機動隊らしき集団が道路を封鎖し、車は大渋滞、そういえばニュースでデモがどうとか言ってたけどそれかぁ?(後日談:その騒ぎが収まらないところでメーデーに突入したため、さらに大騒ぎになってたようです。)
とりあえず、騒ぎを避けるようにして北村エリアへ歩いて行く。北村韓屋村まで来ると、先ほどの喧騒はウソのように静かだった。伝統家屋が続く道をしばらく歩いていくと、どこかで見たことのある風景に出くわす。さて、来た道を引き返し空港まで戻るか。大きな交差点を封鎖する機動隊のバリケードにはドン引きしてしまったが、これがこの国の現実、、、ってわけなのね♪仁川空港に戻り、さぁ、ここからが本番、エミレーツ・ドバイ行きの搭乗手続きを済ませる。大韓航空のコードシェア扱いなのに、なぜかアシアナ・ラウンジに案内された。EK322便の出発は真夜中の23時55分なので、それまで時間をつぶす。23時をまわったところで、あらためて搭乗口へ行くと、近くで多くの人が出発を待っていた。外を見ると、、、いたいたいた、これこそエミレーツのA380、EXPO2020のロゴが目を引く。さぁ、優先搭乗でアッパーデッキに乗り込むぞ。
とても明るい内装に、独特のコスチュームのCAさん、ずらっとならんだボックス型のシート、ざっとみた感じ空席はなく、Cクラスともなるとどこか客層も違う。ひと区画が占める座席の広さも十分で、各席にはミニバーが備わっていた。エンターテイメントの充実振りも半端なく、事実、中東を乗り継ぎの基点と考え、利用者数の伸びを見ても、さすが世界一のエアラインと言われるわけだ。ウェルカムドリンクのシャンパンをいただき、間もなく出発となった。仁川からドバイまでの所要時間は9時間半、日本・韓国とUAEの時差は5時間なので、ドバイ到着は朝5時前の予定だ。1回目の食事はワインから始まり、前菜、メイン、デザートの順で提供される。それぞれいくつか選択肢があって、どれも迷ってしまう。(余談:エミレーツはビジネスクラスでもナッツは袋ではなくお皿に乗って出てきました。)食事が終わるとマットレスとブランケットが準備され、そろそろお休みタイム。あぁ、やっぱり上級クラスの扱いって違うんだね♪
映画を1本見終わって軽く仮眠をとり機内を散策、バーカウンターの様子を見に行ったりしてるうちに、2回目の食事となった。喰ってばっかりだが、迷わずオムレツを選択。長いようで短かった至高のときももう間もなく終焉を迎える。早朝の到着なので地上の様子は分からなかったが、満月の中、遠くの高層ビルの夜景が見えてきたところでドバイ国際空港へ到着。沖止めだったためターミナルまではバスでの移動となった。思い起こせば、シンガポール航空もそりゃぁ半端なく素晴らしかったが、少し違った路線を行ってるというか、贅を尽くすという点では明らかにこちらが上、ただ、ホスピタリティという意味ではアジアの方がいいような印象を受けた。まぁ、それにしても、何だかんだで世の中、格差社会なのかなと…。(余談:別のところでA380に乗ったときの旅日誌はこちらをご覧ください。KE・SQ・TG・OZ・CZ・EY・QR・MH)
2日目
本当にエミレーツのA380に乗るぞ!という意気込みだけでドバイまで来てしまった。早朝だったので、荷物を預かってもらえるだけでもいいと思いホテルに向かうと、1、2時間待てば部屋を準備してもらえるとのこと。時差ボケとまでは行かないが、ちょっと体を休めるのにはちょうどよく、2時間ほどロビーでまどろんでいるうちにフロントから声がかかる。金持ち相手のリゾート地となれば、ドバイのホテル事情は簡単に想像がつくが、そこそこの値段でそこそこの立地条件、でも多少は優雅な気分を…と条件を並べてみたところ、10年前インドで利用したホテルチェーンが目に留まった。案内された部屋に入りひとまず納得、探せばあるもんなだと。さぁ、折角のドバイだし、時間も十分あるので、少しまわってみようと思う。ひと息ついたところで出かけることにした。(後日談:まさかの1年後にドバイを再訪しました。そのときの旅日誌はこちらをご覧ください。)
下調べもままならず来てしまったが、いつものように、正確な情報を知りたい方はガイドブックやちゃんとした旅行記などをご覧いただくように…。そんなわけで、ドバイメトロに乗ってドバイの様子を見てみることにしよう。メトロというわりに、ほとんどが地上の高架を走っていて、流れる車窓を眺めてるだけでも十分に楽めるらしい。それともうひとつドバイメトロが気になる理由として、日本のジョイントベンダーによる本格的な都市型電車で、開通までに相当な苦労があったのは有名な話。そんなわけで、まずはレッドラインを終点まで往復してみた。
ドバイの街並みは近未来的というか、砂漠の中に超高層ビルがこれでもかというくらい林立しているのは圧巻だった。話には聞いていたが、実際に目にするとなんとも言葉にならない。でも、乗っているのはインド人かアフリカ人の出稼ぎ労働者が多いのだとか。確かに観光客よりも多い感じで、混雑した車内では聞き覚えのある巻き舌の英語が行き交っていた。そんなドバイメトロの車両だが、5両編成で端の1両はゴールドクラス(グリーン車のようなもの)と女性専用になっている。乗務員席はなく全自動運転で、数分毎にやって来るので使い勝手も非常によい。ブルーを基調にした丸っこいデザインで第三軌条方式のため、外観もすっきりした印象を受ける。ちなみにいまどきの近畿車両製ということもあって地元東急5000系とモーター音がまるでそっくり、妙に親近感がわいてきた。
乗りつぶし気分で50キロ先のジュベル・アリまで行って折り返しきた。まだまだ車窓の様子を見てるだけで当分飽きそうにないが、建物の外に一歩出ればそこは灼熱の砂漠、気温は軽く40℃を越しているので街歩きもままならない。1日乗車券のNOLカードを買っておいたので、グリーンラインに乗り換えドバイ空港の向こう側にも足を延ばしてみた。相変わらず外の景色に見とれてるうちに時間は経ち、デイラ地区で一旦メトロを離れることにした。ドバイ・クリーク(運河)沿いを少し進み、ラクダがいるのを見て、シェイク・サイード・ハウスに立ち寄る。アラブの伝統的な建物を改築した博物館だということらしいが、暑さを避けてここで少し休憩。強烈な日差しは半端ない。
再びドバイ・クリークに沿って歩いて、旧市街にあるオールドスークに行ってみた。スークとはマーケット(市場)のことでアラビックな怪しい雰囲気は異国情緒満載、正直、売ってるものもどうも胡散臭く見えてしまい、呼び込みもまた怪しさたっぷりだった。さらにグランド・モスクの前を抜けて、ドバイ・ミュージアムへ向かう。まぁ、よくある博物館といった感じで、ありがちな展示物や人形たちをひと通り見てまわってみて、ここを後にした。最後にもう一度場所を移動して、ルジュ・ハリファブの遠景写真を撮ったりしたあと、ドバイモールにも寄ってみたが、いやぁ、これまたどうしてこんなにでかいのか、あり得ないスケールに圧倒されるばかりだった。ここはまたあとで来ることにしとくか…。賑やかなフードコードの中で夕食をとり、今日の街歩きは切り上げることにしよう。
3日目
ドバイ滞在二日目は例によって日帰りショートトリップを決行、ローカルな長距離バスでアブダビを往復してみようと思う。UAEの首都はドバイでなくアブダビなのだが、片道2時間もあれば行くことができる。昨日もうろついたアル・グバイバにあるバスターミナルに向かい、窓口でシルバーのNOLカードを提示してアブダビまでの運賃を払う。バスの乗り場はその近くにあり、乗り込むとすぐに出発となった。バスの前側が女性専用席になっているのもアラブらしいところ、ドバイの街中を抜けると、やがて砂漠の中を進むことになる。ところどころ町らしいところがあるものの、車窓は荒涼とした砂の世界。「お前、フィリピンから来たのか?」満席のバスで、突然、隣の席の男が話しかけてきたが、面倒なので「いや、日本だよ」とだけ答えておく。
とりあえず無事にアブダビへ到着した。ドバイが異常過ぎるのか普通の都会な感じがしたが、灼熱の中、そこらを歩く気はおきない。何か見てまわるというか、ここではひとつだけ、シェイク・ザイード・グランド・モスクを見学しに行くことに。タクシーを使えば簡単に行けそうだったが、バスターミナルのすぐ前にある通りから、54番の路線バスに乗るといいらしい。バス停の脇でタクシー同士の事故があって揉めてる様子だったが、しばらくして目的のバスがやってきた。液晶モニタの表示を参考に外の様子を見ながら乗っていると、やがて大きなモスクが見えてくる。最初のバス停ではなく、もうひとつ先へ行った方がいいらしいのだが、高速道路のジャンクションのようなところを通過しどんどん離れてしまい、いい加減心細くなってきたところでそれっぽいバス停があり下車、一緒に降りたおじさんに「そこの歩道橋を渡りな!」と教えてもらう。
巨大な建物はモスクというより観光名所のような場所で、ムスリムでなくても中に入ることができる。女性もアパヤを借りて髪と肌を隠せばいいようだ。早速、靴を脱いで見学に向かう。モスクの中はまさに豪華絢爛、その大きさだけでなく華美な装飾品といい、世界最大といわれるペルシャ絨毯といい、柱ひとつ、シャンデリアひつとっても、まぁ、あっけにとられるばかり…。白亜のドーム、建物を囲う回廊、あまりにも綺麗すぎる足洗い場、どこを見ても思わずきょろきょろしてしまう。ここは比較的最近できたものらしいのだが、尋常じゃないお金の使い方には圧倒されるばかりだった。結構長居したところで、シェイク・ザイード・モスクを後にする。
やって来た道を逆にまずはメインバスターミナルへ戻るとしよう。直射日光を避けるようにしながら待っていると、橋の向こうから54番のバスがやって来た。運転手さんが何か大声で話しかけると、後ろから別のお客さんが近寄って来て一旦お金を受け取り運賃箱に入れてくれた。こちらの人はみんな親切なのね♪普通に都会の街並みの中を進み、ターミナル前のバス停で下車。緑色の建物の中に入り、帰りは紙のチケットを購入する。ドバイ行きのバスは頻繁に出ていたので、発車直前で満席だったバスを見送り次のバスに乗り込んだ。例によって後方の座席に座り、程よく効いた空調に思わずホッとする。ドバイほどではないが、こうしてみるとアブダビにも奇妙な形の建物が多いことに気付く。しばらくして遠く彼方にシェイク・ザイード・モスクが見えてきた。
帰りも砂漠の中を進み、ところどころ渋滞に巻き込まれながらアル・グバイバのバスターミナルまで戻ってきた。これから日も傾いてくるので、少しは気温が落ち着くことを期待して、ジュメイラビーチあたりでドバイらしい景色を探しに行くことにした。ちゃんと調べておけばよかったかな?と思いながらバスの路線図を眺めてみると、8番のバスがよさそうな感じがしたので、何はともあれそいつに乗ってみることに。運賃は安いしNOLカードの残りもあったので、多少間違ったとしてもさほど気にしなくてもよい。まぁ、そんなときに限って意外と勘ははたらくもので乗り場を見つけるとすぐに2両編成の路線バスがやってきた。30~40分ほどして、バージュ・アル・アラブが見えて来たので、あとは適当にバスを降りて海の方へと向かう。ビーチまでたどり着くと、、、見えました。帆船をイメージしたといわれる建物、砂浜の向こうにあるのがバージュ・アル・アラブ。桁外れの豪華さから七つ星とも言われてるが、何なんでしょうね、これは?夕方の散歩を終え、通りへ戻りバス停を探し、再び8番のバスでアル・グバイバまで帰ってきた。(後日談:この1年後にアブダビを再訪することになりました。そのときの旅日誌はこちらをご覧ください。)
4日目
ドバイ滞在最終日となった3日目だが、帰りのフライトは日付が変わった後の午前3時40分になるので荷物をホテルに預かってもらい、さらに乗り物めぐりをしてみた。すっかり乗りなれたドバイメトロでまずはドバイマリーナへ向かい、最近開通したというトラムに乗り継ぐ。昨日乗った路線バスもそうだが、駅や停留所が冷房の効いた建物になっているのはとても助かる。ドバイトラムのおかげでパーム・ジュメイラへ渡るモノレールへのアクセスが良くなったそうで、今回はその恩恵に預かることに。ノロノロ運転のトラムを降りて、駐車場のような建物の中をしばらく歩いていくとようやくモノレール乗り場へとたどり着く。このルートを利用する人もパラパラといて、窓口で往復券を購入。プラットフォームに上がりモノレールの到着を待つことにした。
パーム・ジュメイラは3つあるパーム・アイランドの人工島のひとつで、空から見るとヤシの木のような形をしている。そこを突っ切るジュメイラ・モノレールも日本の企業体が建設したもので、時間があれば乗っておきたいと思っていた。そんわけで、早速モノレールに乗り込み、先頭の景色を楽しむことにしよう。まだまだ開発途中ということもあり中間駅は通過扱いで、やがて正面にアトランティス・ザ・パームの建物が見えてくる。人工ビーチに巨大なリゾートホテル、周囲にはテーマパークと、ここもまたドバイを代表するリゾート施設だ。もちろん、リゾートを満喫することが目的ではなかったので往復するだけで、そのまま戻ることにした。
これでドバイの乗り物3つを制覇、再びトラムでノロノロとベイエリア方面へ。時間の余裕があったので、途中下車してドバイマリーナやトラムの走る様子を外から眺めてみたが、暑さのせいか歩いてる人の姿はほとんど見られなかった。その後、レッドラインでジュベル・アリを往復し、ドバイモールに立ち寄ることにした。メトロの駅から直結してるといっても歩いて15分近くかかり、どれほどの規模かは大体想像がつく。ショッピングモールの広さは言うまでもなく、水族館やアイススケートリンク、映画館などもあって、自分がどこにいるのかも分からなくなるくらいで、まさに世界最大級。買い物が目的ではなかったが、歩き回って時間をつぶすにはちょうどよかった。
そして最後にお待ちかねのブルジュ・ハリファへ。英語読みするとバージ・カリファというこの建物、ドバイのランドマーク的存在で、現時点で世界一高い人工構造物。本当に完成するのか紆余曲折した末、いまに至るわけだが、この際なので大枚をはたいてAt the Top(展望台)の特別室へ行ってみることに!数日前には予約が埋まるとのことなので事前予約を入れておき、指定された時間になって受付を済ませる。最初にラウンジへ通されると、まずはアラビアンコーヒーとデーツのおもてなしが待っていた。「アルマーニホテルがあるんだよ、すごいでしょ♪」みたいな説明をざっとひと通り受けて、いよいよ展望台へ向かう。COOLなエレベータで一気に148階へ上ると世界一の眺めは圧巻そのもの!ここでもスイーツとドリンクのサービスがあって、何とも規格外な贅沢な空間だこと…。そして屋外の展望スペースへ出てみると、これまた恐ろしいほどの絶景に度肝を抜かれる。こうして高層ビルを見下ろすというのも不思議なものだ。
一応、30分という時間制限はあったものの、そんなに厳格な感じではなかった。適当なところで下の125階まで下りると、こちらは時間の制限はないとのことで、どうせなら日没まで待つことにした。午前中見てきたパーム・ジュメイラの向こうに日が落ちると、徐々に夕暮れの景色へと変わっていく。あまり長居するつもりはなかったのだが、結構居座ってしまい、そのうちドバイ・ファウンテン(噴水ショー)が始まり、奇しくも上から眺めることとなった。前の日に比べちょっと砂が舞って視界が悪かったが、お金払うだけの価値は十分あった。
"地上"に戻り、あらためて外からブルジュ・ハリファを見に行くと、ちょうど2回目のドバイ・ファウンテンが始まっていた。それにしても、どこへ行っても桁違いの豪華さは一体何だろうね、、、目にするものすべてが現実離れしてて呆気にとられるばかり…。時間が過ぎるのも忘れすっかりのんびりしてしまったが、ドバイを離れる時間が徐々に近いてくる。というわけでホテルに戻り、預けた荷物を受け取って最後のメトロで空港まで向かう。ちなみに、ドバイ空港の最寄り駅は2つあって、エミレーツ航空があるのはターミナル3駅、最初にここからメトロに乗ったのがすごく懐かしく思えてきた。
5日目
あっという間の3日間だったが、束の間のオフを切り上げこれでドバイを後にする。帰りの便の出発時刻は午前3時40分、日本との時差が5時間なので、朝の8時40分といったところ。そして仁川に着くのは確か17時頃なので、寝ないと1回貫徹したことになるのか?まぁ、そういう難しいことは考えないようにして、先は長いことだし、とりあえず早いとこ手続きを済ませてラウンジでまったりしておこう。それにしても、出発カウンターだけでこんなにでかいとは、どんだけすごいんだか…。
さて、憧れのエミレーツだが、これから後半戦。到着時は沖止めでバス移動だったので空港の様子がよく分からなかったが、あらためて見るとドバイ空港ってのが、凄いのなんの…。大きさといい、サービスといい、うまく表現できないが、想像の域をはるかに超えていた。ずらっと並んだ免税店など軽くみてまわり、ビジネスクラスのラウンジに入ったが、T3・1フロア全体がラウンジになっていて、何じゃこれ?というのが正直な感想だった。ちなみにドバイ空港は、夜明け前深夜の時間帯が出発・到着ともに長距離便のピーク、当然乗り継ぎ客もいるわけで、1000以上ある座席もいっぱいになってしまうんだとか。出発まで余裕を見て4~5時間前に来てみたが、シャワー室を使わせてもらい、晩飯と久しぶりのアルコール類をいただく。う~ん、下手なホテルなんかより上を行ってるかも、、、エミレーツ恐るべし。
さてさてさて、帰りのEK322便もまたCクラス。仁川までの8時間半ほどで、あらためて空の旅をたっぷり味わうことにする。まだ夜が明けぬ前にドバイを飛び立ち、程なくして1食目の朝食。オムレツをメインに軽いものだったが、ペロっと完食。(笑)ベッドメイクしてもらい、ちょっとうっつらとしたものの、不思議と眠気は持続せず、ふと、フライト・ルートを見ると、イランからアフガニスタンを避けるようにパキスタン上空を飛んでいた。映画を2本見終えたあたりで、2食目はランチ。前菜のアラビアン・アラカルトは日本人の口には微妙なものだったが、まぁ記念にといった感じ…。さっぱりと白ワインでお口直ししながら、メインは東洋人向けの優しいものを選択。機上の午餐を満喫し、最後のデザートを終えると、目的地はもう近い。北京上空から徐々に降下を始め、やがて天津から黄海に抜ける。最終着陸体制を告げるアナウンスが入りマットレスが片づけられ、シェードを上げると翼の向こうは久々に見る青空だった。名残惜しいところで定刻よりやや早く仁川へ到着、快適なフライトを演出してくれたシップとクルーに別れを告げる。
相変わらず仁川のイミグレは混雑していた。優雅な時間を過ごしたあとだけに、こういうのはちょっとうんざりする。無理すれば日本へ戻れる時間ではあったが、帰りは余裕を持って空港近くに1泊しておくことにした。以前も仁川乗り継ぎで利用した雲西近くに予約を入れてあるので、携帯で宿にピックアップを依頼する。すぐに車はやって来て、明るいうちに宿に向かう。到着後、少し近くをウロウロしてみたが、さすがに食事をするほどでもなく、今日はおとなしく体を休めることにした。(後日談:その後、雲西で1泊する機会がありました。そのときの旅日誌はこちらをご覧ください。)
6日目
適当な時間が取れなかったので、ちょっと早めの出発になってしまったが、再び宿の車で空港まで送ってもらった。帰りのKE便もCクラス、KALラウンジで軽く朝食をとって出発に備える。9時過ぎのKE701便に使われるのはB777-200、行きと比べてもこじんまりとした印象だが、もちろんA380と比べてはいけない。搭乗機は仁川を定刻で出発、先ほどのことは忘れて、ビールとともにあらためてブランチをいただく。この旅最後の空の上で過ごす時間は2時間ちょいで終わってしまい、あっという間に成田に到着。夢のような現実逃避行はこれにて終了、、、明日から普段の生活に戻らなければならない。上級クラスを経験しちゃうとついクセになり、そのうち禁断症状が出ないといいけど…。ねぇ、スカイライナーさん、どうしたらいい?答えてくれるわけないか。いやぁ困ったものだ。