■旅日誌
[2024/9] 空、遥かなり
(記:2025/1/25)
(記:2025/1/25)
日帰り
去年の新横浜線開業のタイミングで、曜日限定ではあるが東海道新幹線・新横浜6時発の始発ひかり533号の前を行くのぞみが設定され、利用する人がどれくらいいるのか気になっていたこともあり、実際に乗ってみることにした。そもそも品川、東京発の始発列車の前を新横浜発でひかりを走らすというアグレッシブなダイヤが発表されたときは驚いたが、さらにその前を行くと聞いて、そう来たか…と感心していた。実施には新横浜6時発のひかりが出たあと、3分おいて6時3分に出発して小田原で追い抜くダイヤが組まれている。いやぁすごい攻めてるなぁ…。
あえて指定は取ってなかったので自由席の列に並ぶことにした。初めのうちは人もまばらだったが、誤乗しないよう繰り返しアナウンスされてるうちに気が付けば長蛇の列になっており、いざ乗り込むとほぼ満席になっていた。そんな感じでのぞみ97号は定刻で新横浜駅を出発、順調に西へ進み、ぼーっとしてるうちに名古屋へ到着、追い越してきたひかり533号より7分早着するダイヤが組まれており、今日は博多まで延長運転されることになった。そんなこんなで8時前に京都駅へ降り立つことができてしまうのだが、あらためてその速さを実感する。
毎度毎度いつものごとく、これといった理由はないのだが、今回は京都駅乗り継ぎを利用して、東寺へ寄り道しようと決めていた。新幹線から見える五重塔はあまりにも有名で、京都の世界遺産を構成する古刹、国宝に指定された仏像を数多く保有している。自分で言うのもなんだが、意外にもこれまでここに来たことがなく、機会があればぜひ一度は訪れたいと思っていた。新幹線からも見えるといった通り、京都駅から徒歩で行けない距離でもないので、今日は歩いてお寺まで向かうことにした。
京都駅から15分ほどして境内北東側にある慶賀門へ到着。早速敷地の中へ入ってみると、この時間なので訪れる人の姿はまばらといったところ、、、まずは講堂から。21体の仏像群からなる立体曼荼羅はまさに圧巻、弘法大師空海の教えを今に伝える姿に余計な説明はいらない。続いて金堂へ。薬師如来を中心に日光菩薩、月光菩薩が安置され、古の世界観が心を打つ。時が過ぎるのも忘れていつまでもいられそうだったので、そこは思いを断って建物を後にする。そして五重塔、、、日本一の高さを誇る木造塔のまわりをぐるっと一周して一旦東寺の境内から外へ出る。ついでと言っては何だが、すぐ隣にある観智院にも立ち寄り、ボランティアガイドの方から客殿や宮本武蔵が描いた『鷲の図』と『竹林の図』の説明を聞いて朝の名刹巡りを終えることにした。
さて、9月だというのに今日も今日とて京都の街は酷暑でぐんぐん気温が上がり、このまま歩き続けるのも堪らなくなってたので、バスにでも乗ろうと思ったが、近鉄の東寺駅がすぐ近くにあるのを思い出し、ひと駅だけだったが近鉄京都線に乗ってしまうことにした。京都駅に戻り、懐かしい和菓子があったので思わず自分用に購入。その昔、関西方面へ出張するたびに頼まれてたなぁ~などと変なことを思い出していた。
朝の散策の次はというと、、、関空特急・はるかは高頻度で運行されているので指定は取っておらず、すぐに出るはるか17号の自由席に乗車することにした。JR在来線のホームもインバウンドの集団があちこち行き交い、こんなところでも京都を感じる。ぱっとすぐに思い出せなかったが、はるかに乗るのは20年ぶり、ハローキティで埋め尽くされた列車はどうも落ち着かなかったが、外国人にはこういうのがウケるのだろうか?折角なので増備された271系の方の7号車に着席してみたが、意外とこの号車を利用する人は少なく終始快適だった。
4月に乗ったサンダーバードは新大阪で降りしてしまったが、今日ははるかでその先を目指す。貨物線に転線しながら淀川を渡った後、新ルート開業以来、初めてとなる大阪駅の新地下ホームを経由していく。再び地上に出てJR福島駅の目の前を通り、大阪環状線内回り経由で今宮、天王寺へと抜けて行く。阪和線に入り車窓の雰囲気ものんびりしてきたかな?などとまったりしてるうちに日根野を通過、連絡橋を駆け抜け列車はあっけなく終点の関西空港駅へ到着した。帰りの便までまだしばらく時間があったので、コロナ期間を経てエアロプラザに開業したカフェラウンジで時間を潰すことにしよう。