■旅日誌
[2023/12] 爆走!特急「185」
(記:2024/1/1)
(記:2024/1/1)
なんだかんだで、まだまだ波動用車両として使われている185系ですが、団臨ではなく臨時特急として東海道本線を走るとのことで、その名も特急「185(いっぱーご)」、かつての踊り子を彷彿される走りを堪能してきました。
※下線部をクリックすると写真が表示されます
※下線部をクリックすると写真が表示されます
日帰り
夏から秋にかけて185系が東海道線の臨時特急として何回か設定されていたのは知っていたが、冬にもまた走ることが分かったので予約を入れていた。列車名もストレートに特急「185(いっぱーご)」、JR東日本管内の伊東駅まで行ってそのまま戻ってくる行程だ。旅客扱いは横浜駅から(一部は川崎駅発)で距離にして100キロ弱、ノンストップで約1時間20分程と、若干物足りない感じもしないではないが、まぁ軽く往復する程度と考えていた。出発は9時前で、ちょっと早めに横浜駅へ向かい、目的の列車を待っていたら、先行列車が横浜-川崎間で安全確認を行った影響で遅延が発生しているらしい。う~ん、こいつは長引かなければいいが…。
伊豆方面の特急踊り子がE257系に置き換えられてから久しいが、かつての嫌われ者ものもいざなくなると寂しく思えてくるから不思議なものだ。おとなりの京浜東北線のホームから入線する様子を確かめて、早速目的の列車へ乗り込む。本日、充当されたのは甲府以来となるB6編成、相変わらず車内はどこか昭和の香りが漂っていた。そうか、、、前回、東海道線で185系を利用したのは静岡DCだから、もう4年半も前のことになるのか…。幸い数分程度の遅れで横浜駅を出発、大船で前を行く普通列車をやり過ごすとここからが本気モード、モーターを唸らせ爆走を始める。185系といえばこれ、MT54の咆哮とはよく言ったものだ。
突然、携帯に仕事の連絡が入り、大変申し訳ないが、すぐには対応できないことを伝えた。とはいえ思い付く限り方々にメッセージを送りつけ手を尽くしてみたものの、休日のイレギュラー対応となると、どこもすぐには連絡が付かなかった。あとはもう任せるしかないな、、、と、そんなことをしてるうちに列車はもう海が見えるようなところを走っていた。折角なので今日は頭を切り替えて…と思っていたものの、こうなると気もそぞろ、きれいな景色も頭の中に入ってこない。列車は小田原を通過、冬晴れの太平洋を左手に見ながらさらに南下していく。いつの間にか遅れは挽回し、熱海で運転停車、ここで乗務員が交代するようだ。
伊東線に入り、さらに海沿いの景色のいいところを進んでいく。テンションだだ下がりのまま終点の伊東駅へ到着、列車を降りてから再び2、3連絡を取ってみる。どうにか大体の状況はつかめたので、あれこれ伝えて引き続き対応をお願いした。帰りの便まで3時間くらい時間があるのは分かっていたので、前々から行きたいと思っていた来宮神社へ足を延ばしてみることにしていた。とりあえずここでお昼を調達して、伊豆急から直通してきた元東急の熱海行きで来宮駅まで戻る。新幹線沿いの小さな無人駅で下車した後、線路伝いに少し歩いたところで高架下のトンネルをくぐると、すぐに神社の前にたどり着く。
来宮神社は日本屈指のパワースポットとも言われ、熱海というメジャーな観光地に近いこともありメディアに紹介する機会も少なくない。最近はSNS映えを狙って観光地化されてしまったという声も聞かれるが、機会があれば一度足を運んでみたいと思っていた。入口の赤い鳥居を通り境内を進んでいく。左手には稲荷社へ続く鳥居が続き、右手には第二大楠があり、手水舎でお清めをして本殿へ向かう。境内は思いのほかこじんまりしており、まずは本殿に向かってお参りを済ませることにした。
本殿の前には「猪の目(いのめ)」と呼ばれる枯葉で作ったハートマークがあり、ちょっとしたフォトスポットになっていた。確かに、和らしからぬカフェなど観光地化されてるとも言えなくはないが、続いて本殿左手から奥の大楠の方へと進んでいく。この大楠は、国指定の天然記念物で、推定樹齢は2000年超だという。幹回り20メートルはあるであろう本州一の巨樹のまわりを一巡し、境内を後にすることにした。
伊東駅まで戻る都合もあり、あまり長いせず来宮駅まで戻ってきた。それと、気になって仕方がなかった仕事の方は、どうやら片が付いたようで、ちょっとだけホッとする。これもきっと、神さまのおかげかな?などと都合のいいように解釈して旅を続ける。熱海行きのリゾート21を見送り、特急が通過するのをやり過ごして、折り返しやって来たキンメ電車に乗り込む。ボケーっと車窓から海を眺めていると、程なくして伊東駅へ到着。一旦、改札を出てホームに入りなおして帰りの列車を待つことにした。