■旅日誌
[2008/3] 春爛漫、新線開業ラッシュ
(記:2008/4/13 改:2016/10/10)
(記:2008/4/13 改:2016/10/10)
3月は仕事もうまくいかず肉体的にも精神的にもいっぱいいっぱいでした。そんな追い詰められた状況ではありましたが、新線開業にかこつけて無理してお出掛けすることにしました。ついでにちょっとだけ花見もしてきましたが、少しは気分転換にはなったでしょうか??
※下線部をクリックすると写真が表示されます
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日帰り
今年は新線開業ラッシュである。1月の京都に続き3月にも2つの路線が同時に開業する。まずはそのうちのひとつ、まさか地元の駅に地下鉄が通るなんて想像もできなかったが、今日開通日を迎えることになった。ということで、何が何でも乗りに行かなければならないという気持ちから開通初日に乗り初めを済ませることにした。横浜市営地下鉄・グリーンラインは横浜の北東部の日吉から港北ニュータウンを斜めに突っ切って中山を結ぶ2番目の地下鉄路線である。センター南とセンター北でブルーラインと交差し、路線図を見るとX字型のような形をしている。開発目覚しい港北ニュータウンの新しい足として、また殺人的に混雑する田園都市線に向う人の流れを変える意味もあるという。一説には景気対策で着工したという見方もあるが、車体を小さくしてトンネルサイズを落とすなどコストダウンも図り、かなり短い工期で一気に作り上げた路線である。
早速コンコースに下りると見慣れないが確かに新しい駅がそこに出来上がっていた。日々通りなれた場所の地下でこのような大掛かりな工事が行われていたかと思うと少し不思議な気分になる。1本見送り、次の中山行きを待つ。4両編成の小柄な車体は最近よく見掛けるリニアモーターカーで、架線からの集電方式のようだ。他に列車種別はないのに律儀に普通列車と案内されている。車内は狭く向かいの席との距離がやたらに近い。将来的には1編成あたりの車両数を増やす計画もあるようだが、通勤時間帯などこれで大丈夫なのだろうか?日吉を出発すると順調に加速し、日吉本町、高田町と聞きなれた地名の駅が続く。最高速度は80キロ、丘陵地帯を行くためにひょっこり地上に現れる区間も多く、地下鉄といいながら時折景色が眺められるのは何だか悪い気はしない。(後日談:その後、仙台市営地下鉄・東西線に乗る機会がありました。そのときの旅日誌はこちらをご覧ください。)
あっという間に中山へ到着、一旦外へ出てみたものの方向感覚が何だかおかしくなり、南口にいることが認識できるのに少し時間がかかってしまった。これから開業記念の催しが行われるようで、ごちゃごちゃとしていた。今日はあまり時間がないので余計な寄り道はせずに横浜線に乗換え、更に長津田で田園都市線に乗り継ぐと、ちょうど大井町線直通の急行列車が来るところだった。大井町線に急行が走りだしたのはつい2日前、同時に新しい車両もお披露目となり、うまい具合に初乗することになった。
次にもうひとつの新線をやっつけに大井町から北上していく。京浜東北線から山手線に乗り継いで日暮里へ出てくる。ここでも開業記念の催しが行われていた。今日2つ目の乗り初めは日暮里・舎人ライナーで、荒川区から足立区を北上し埼玉県境近くまで走る路線である。場所的には東京23区の北東部にあたり、東武線と京浜東北線に挟まれた鉄道空白地帯を埋めるものとして計画された。当初は地下鉄が建設される予定だったが、コスト的な問題から「ゆりかもめ」に似た新交通システムにあらためられた。これまでバスに頼らざるを得なかったため、道路混雑等で時間の計算が立たず不便を強いられていたが、この種の問題は一気に解決となる、、、らしい。
開業初日とあって、日暮里駅も多くの人で混雑していた。とりあえず1本見送って次の出発を待つ。日暮里・舎人ライナーは2つめの西日暮里駅を後にすると尾久橋通りに沿ってほぼ一直線に北上していく。周囲には高い建物がないので高架からの見晴らしが効いてなかなかよい。特に扇大橋を越えるとき、左右に延びる首都高を見下ろすのは格別である。ちょうど桜が満開となる時期に重なりあちこちでピンク色の桜が見頃を迎えていた。菜の花だろうか、舎人公園の黄色の絨毯が遠めにとても印象的だった。
およそ20分で終点の見沼代親水公園へ到着、乗り通してしまえばあっという間だった。地図を見ると、もう目と鼻の先は埼玉県である。このまま折り返すのもちょっとつまらないし、あまり馴染みのない土地だったので、近くに咲いてる桜の花など見物しながら少し遠回りしてみることにした。公園の名前が指すように水辺は遊歩道になっており、立派な桜がこれでもかと咲き誇っている。ここのところ辛い日々がつぢていたので、思わぬ花見で少しは気分が楽になったようにも思えた。しばらくして舎人団地というバス停にたどり着き、赤羽方面に向かうバスを待つことにした。