■旅日誌
[2007/12] SL冬の秩父路
(記:2008/1/3)
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なぜかここのところSL続きになってしまいましたが、今年の最後の締めくくりとして秩父鉄道のSLに乗ってみることにしました。この週末が今年最後の運行になります。現地に行ってみて気が付きましたが、秩父夜祭に合わせて特別なHMを掲げていました。
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 日帰り
ルート概略
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秩父鉄道・SLパレオエクスプレス(秩父夜祭号)、熊谷、三峰口
いつのことだかすっかり忘れてしまったが、一度だけ秩父鉄道を訪れたことはあった。今回の訪問の目的はSLを見てみようということで、事前に予約も入れてある。真岡鉄道に比べてもより東京に近く、また秩父という観光地としての地の利もあるので集客力はあるように思う。といっても、熊谷はそう近い場所でもなく、早めに家を出ることにした。渋谷で湘南新宿ラインに乗換え、ぼんやりしながら関東平野を北上していく。そういえば、ここは先週通ったばかりだな。。
秩父鉄道・SLパレオエクスプレス(秩父夜祭号)
熊谷駅へ到着してしばらく駅の様子などをうかがう。新幹線が止まるくらいなので、当たり前だがお隣の大宮からもそれなりの距離があり、そう考えるとやっぱり遠い場所だと思った。JRの駅の反対側へ出ると秩父鉄道電車が停留していた。旧三田線の車両とともに旧国鉄の101系は未だ現役で、最近流行の復刻版と称して昔懐かしいカラーリングの車両も走っているようだ。
秩父鉄道
予約はしてあったが、自由席なので早めに並んでおく。入線までまだ1時間くらいあるので早過ぎるかと思ったが、そうでもなかった。何もすることがないので少し退屈したが電気機関車に引かれて列車が入ってきた。無事に座席を確保し機関車の様子でも見にいってみるものの、既に大混雑している。どこへ行ってもSLは人気があるようだ。
C58 363号機
秩父鉄道のSLパレオエクスプレスという愛称が付いている。これは沿線で見つかった海獣の化石の名前に由来するらしい。このSLは週末を中心に運転されており、熊谷三峰口の間を非常にゆっくりとしたスピードで一往復している。この列車を引くのはC58 363号機、引退後地元の小学校に展示保存されていたものを復活させたという。毎年12月3日は秩父の夜祭が行われ、それに合わせて秩父夜祭号と特別なHMを掲げて運行されていた。
秩父鉄道・SLパレオエクスプレス(秩父夜祭号)
熊谷を出発した後も列車は終始ゆっくりとしたペースで走っていた。おまけに後続の列車を先にやらせるための停車を繰り返していく。のんびりとした田園風景が続いたあと、しばらく長瀞沿いを走っていく。その後も、まだ紅葉が残る景色が続いていた。秩父鉄道はセメント輸送や鉱石輸送というもうひとつの顔を持つ路線でもある。最近ではかつてような賑わいはなくなってしまったが、ところどころでにその痕跡をみることができる。秩父の中心部を抜け、武甲山の山肌が見えてくるとさらにそのことが思い起こされる。このあたりにから先は勾配もきつくなり、SLは黒い煙を吐き続けながらひたすら上り坂を突き進んでいた。
秩父鉄道・SLパレオエクスプレス(秩父夜祭号)
長い時間をかけてようやく終点の三峰口駅へ到着した。鉄路はここまでで、SLは引き返しのための作業が行われる。駅の向こう側は鉄道公園になっていて、SLが転回されるところも見物できる。折角なのでその作業を見守り、近くを散策したあとでお昼にすることにした。
秩父鉄道・リバイバルカラー
上りのSLが出て行くのも見守り、帰りはその後の急行列車を利用することにした。時折、リバイバルカラーの車両を見かけたりと電車好きにはそれなりに楽しめるようである。山里の日暮れは早くあたりは徐々に暗くなってきた。SLに比べてはいけないが、急行電車の走りは快調で、朝早かったこともあり途中で意識を失ってしまった。熊谷を通り過ぎて、終点の羽生へ到着することはすっかり夜になっていた。ここから東武線に乗り継いで、行きと違うルートで帰ることにする。さてこれから戻るとして、、、結構距離はあるな。また明日からいつもの毎日が始まるかと思うと多少憂鬱に思えてきた。
秩父鉄道・急行