■旅日誌
[1999/10] 近場をぐるっと・その1
(記:2003/1/18 改:2022/1/2)
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よく言われることだと思いますが、いつでも行けるや…と思ってなかなか行けないところがいくつかあってちょっと気になってました。しばらく土日続けて休めそうだったので、ホリデーパスを利用して近場を攻めることにしました。どうにか1日でまわれないかと考えてみたのですが、物には限度がありそうだと判断して2週に分けることにしました。とりあえず今回はその1回目です。
 日帰り
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
奥多摩、成田、鎌倉、横須賀線・武蔵野貨物線/ホリデー快速、大宮
お出掛けとなれば普段の日より早く起きても苦にならない。自分で言うのもなんだが、まったくげんきんな奴だ。早朝の南武線それも休日ともなればガラガラだろうと思ったが、意外とそうでもなかった。パンでも買って朝食を…とも思ったのだが、微妙な感じだったので止めておいてよかったのだろうか。
綿密とまではいかないまでも、ざっと下調べをした結果、自分が行きたいと思っていたところをすべて回ろうとすると1日どころか2日かけても足りそうになかったので思い切って2回に分けることにした。それでも1日でどれほど回れるのか、感触というものがよく分かってなかった。今日はとりあえず奥多摩と成田空港とホリデー快速鎌倉の3点セットが目標だ。
何かの用事で青梅までは来たことがあったと記憶しているが、その先へは電車で行った覚えがない。休日だったのでホリデー何とかが青梅線に直通していたように思うのだが調べきれてない。行きは立川から乗り換えなしの奥多摩行きに乗ることができた。青梅を越えたあたりから山間の風景になり、勾配がきつくなっていく。とても東京都とは思えない。奥多摩駅から先も探検コースとしては楽しそうだったがすぐに折り返し、途中で中央線直通の東京行きの快速に乗り換えた。朝早かったこともあり、中央線に入るなり寝込んでしまった。
東京からは総武線快速で千葉方面を目指す。横須賀線/総武快速の車両はすっかり置き換えられてしまい、クロスシートはほんのおしるし程度の座席数だ。長距離乗るのでできればロングシートではない方がいいのだが。不思議と成田空港には用事はなかったので、実は成田から先が未乗区間として残っていた。京成にしても同じで、わりと最近わざわざ乗りにきていたように思う。噂では聞いていたが、成田新幹線の残骸を再利用した高架はなんとも言えず不気味にも思えた。まぁリサイクルできただけよかったのだろうけど。
別に成田空港に入らなければならない用事はないので、ここでもすぐに折り返すことにした。東京を中心に方々行き来していたが、この後でアクシデント発生。千葉で後からくる成田エクスプレスの通過待ちがあったのだが、いつまで経っても発車する気配がない。いよいよこれはおかしいなと思えてきた頃に、この先で線路に人が入ったので安全確認している、とのアナウンスがあった。う~ん、こりゃ迷惑な話だ。結局千葉を30分程遅れて発車した。後で思いついたのだが、特急券を買い足すだけで成田エクスプレスに乗れたのであろうか?もし乗れるのであれば、そちらでもよかったのかもしれない。
横須賀線、総武快速線はダイヤに乱れが起きると、東京駅で交互直通を打ち切ってダイヤの回復に努めると聞いたことがあったがまさにそのケースに該当したようだ。久里浜行きだった列車は東京で運転が打ち切られ、同じように東京で折り返す横須賀線に乗換えるようにアナウンスがあった。仕方ないので階段を渡って指示されたホームに止まっていた横須賀線に乗り換えることにする。
鎌倉からはこの列車に乗ろう!と決めてあったので、もしこれに乗れなければ今日は何のために出てきたのか意味がなくなってしまう。いままで本当に気がつかなかったのだが、武蔵野貨物線を経由して大宮と鎌倉を結ぶという不思議な列車がホリデー快速として運行されていたのだ。これはぜひ…と思って今日乗ることにしていた。逗子方面から湘南色の車両が入ってきたのだが、車内の路線図を見ると高崎線、宇都宮線の車であることがすぐに分かった。この変り種列車は何かミステリー列車のようにも思えてちょっとだけ楽しみにしていた。鎌倉駅でも大船駅でも、この列車は品川、東京方面へは行かないので誤乗しないようにとしつこくアナウンスがあった。確かに東京に行くつもりが着いたら府中というのもたまったものではない。大船を過ぎたらところですぐに渡り線を通って「横須賀線」から「東海道線」にルートを変え、横浜に停車した。「横須賀線」のまま新川崎のあたりまで行くのかなと思ったら「東海道線」の線路上を走ってきた。とはいうものの鶴見駅近くでまた渡り線のようなものを徐行しながら貨物路線に入っていくようだった。時間調整のためそのまま2、3分の抑止を受け、再び走り出すとどうやら横須賀線とは反対側の新鶴見操作場の端っこの路線に向かっているようだった。新川崎の駅とは随分離れたところを通っていたが、そういえば臨時列車がたまにここを使っていることを思い出した。新鶴見操作場の北の端には地下鉄の入口のようにぽっかりと口をあけたところがあり、ここから地下トンネル区間になる。この貨物路線の存在は知っていたが、まさかこんな感じで訪れることができるとは思いもよらなかった。中は単なるトンネルなのだが、いま通っているところの真上にあたる地上の世界は普段の自分の生活圏なのでとても不思議な感覚だ。しばらくすると梶ヶ谷の貨物ターミナルのところで地上に出てくる。この部分は高架のようになっているので、逆に下は幹線道路が通っている。別に停車するわけでもないのであっという間に通り過ぎてしまったが、しょっちゅう車で通っているところなので妙な感じがする。またしばらく地下区間が続き、何本かの貨物列車とすれ違う。やがて地上に出て南武線と並行して多摩川を渡り府中本町近くへ出てくる。武蔵野線のホームに渡ることもできそうだったが、そのまま通過して次の西国立で旅客扱いとして停車した。ホームで待っていた人たちも大宮行きの妙な車両を不思議そうに見ていた。その先の武蔵野線内の駅もいくつか通過し貨物路線を経由して大宮までやってきた。大宮には定刻到着だったが、大宮の手前ではずっと徐行したままだったので筋に余裕がないのかもしれない。(後日談:しばらくぶりにホリデー快速に乗車したときの旅日誌はこちらをご覧ください。また、ツアー等で武蔵野貨物線を通ったときの旅日誌はこちらこちらをご覧ください。)
武蔵野線は貨物輸送のために都心から随分離れたところをぐるっと環状するようになっているが西側の大半は地下トンネルで、戦争のために建設されたとも聞いたことがある。そのうちの南半分は旅客扱いされていないので、今日はとても貴重な体験ができたように思う。最終的に大宮まで来てしまったが、ここから南下して家に帰らなければならない。また随分と時間がかかってしまうが、あまり深く考えていなかったことにここで初めて気がついた。