■旅日誌
[1992/5] 風薫る5月、宮島へ
(記:2005/2/26 改:2013/5/5)
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私用で友人に会う機会があり広島へ出掛けることになりました。行きは時間が経つのも忘れて、同行した者と積もる話しに盛り上がり過ごすことになりましたが、現地で用事を済ませたあとに単独行動で可部線と宮島へ足を延ばすことにしました。
 1日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
東海道・山陽新幹線、福山
週末の午後、今日は半日休暇をもらって出掛けることにする。新横浜駅で久しぶりに友人と落ち合い、指定を取った新幹線に乗り込む。ごくごく自然な流れで、すぐに宴会が始まる。周囲に迷惑にならないように注意しながら、それでも3人掛けのところを悠々2人で占有しあれやこれや話しをしていた。ある程度見込んで持ち込んだはずの飲み物も不足してきて、どんどん買い足していく。いやぁまったく、絶好調である。(苦笑)
とりあえず福山へ着いた。少し時間があったので、駅の北側に見える福山城へ登ることにした。散策したり景色を見たりして、宿にチェックインを済ます。さてと、ここでまた違和感なく飲みに出掛けることにする。そんな時間なのかな?と不思議に思うが、まだ7時前だ。おかしいと感じた原因は、どうも人の少なさのようだった。四六時中、溢れんばかりの人に囲まれて生活しているのだと、友人とともに納得する。適当なお店に入り、第二ラウンドを始める。どれほど話して飲んでいたか分からないが、まぁいい時間になったようなので、今日はお開きとすることにした。
 2日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
福山、山陽新幹線、広島
安酒をあれほど喰らったというのに、今朝もまったく元気に起床する。大騒ぎしたというほどでもないと思うが、ばか話をしながら十分発散したようであった。同行者もまったく同じようにケロッとしていた。別スケジュールでやって来た友人と、現地の友人と落ち合い、今日一日の用事を済ます。
午後、友人たちと別れ、別行動に移る。鈍行で行くのもかったるそうなので、ここは新幹線で広島まで移動する。こんなに短い編成の新幹線も見慣れないので、ちょっと妙な感じがする。(後日談:このときは何気なく乗った0系新幹線でしたが、いまはその姿をみることができません。引退のときの様子はこちらの旅日誌をご覧ください。)さすがに今日は、もうアルコールは控えることにしよう。
 3日目
ルート概略
【寄ったところ、乗ったもの】※詳細はこちら
可部線、三段峡、宮島口、宮島航路、宮島
広島に泊まるのはいつ以来のことか分からないが、まずは駅のコインロッカーに荷物を放り込み身軽になっておくことにした。早速、可部線に直通する電車に乗り込む。ロングシートのまったく味気ない車両である。可部までの区間便は結構な本数が出ているが、その先は非電化区間となり、ぐっと本数が減ってしまう。ぴったりのタイミングで接続すると、きっと席は埋まってしまうことは簡単に想像がつく。その辺は適当に計算して待ち時間を読むことにした。ちょうどうまい具合にやって来たキハで発車を待つ。ここからは景色も一変して川沿いの渓谷といった感じだ。乗ってる人の数も徐々に減り、終点の三段峡まで乗り通したのはほんのわずかばかりだった。人のことは言えないが、そのうちの何割かは用もなくそのまま折り返していく。
本当ならもっと奥へ進むといいのかもしれないが、今日はここで引き返すことにしていた。帰りの便もそんなに混雑しているわけでもなく、あまり言いたくないが廃止の声が上がっても不思議ではないと思った。(後日談:やっぱり、可部から先の区間は廃止となってしまいましたね。)先程通ってきたところを単純に戻るのはやや面白みに欠けるが、今日は他に術はなさそうだった。
行きとは逆に可部駅で広島方面への電車に乗換える。帰りは横川で降りて山陽線の下り方面へ乗り継ぐことにする。横川駅はY字型のような構造になっており、可部線側では単線に入る前で上下交換が行われていた。山陽線の普通電車で数駅行ったところに宮島口駅がある。言わずと知れた宮島への連絡口である。駅前の適当なところでお昼にしばし休憩をとることにした。
宮島航路というものの、厳密にいうと2つの会社がとなりあっている。片方はJR系、片方は広電系のようだ。手元の周遊券を利用するので、もちろんJR系の船で行くことになる。日本でも屈指の場所であるので、安芸の宮島へはぜひ来てみたいと思ってたところだ。念願叶ってと言っては大げさかもしれないが、短い滞在ながらも一通りみて回ることができた。(後日談:その後、宮島を再訪する機会がありました。そのときの旅日誌はこちらをご覧ください。)
帰りも同様に船で宮島口へと渡る。ここからはちょっと違った方法で広島へ向かいたい。手前の広電乗り場へと向かう。しばらく専用軌道を進んだあと、路面電車となって市街を抜けていく。広島の中心街へは一回だけ仕事で来たような気がするが、原爆ドームや広島球場はちらっとだけ視界に入ってきていた。
順調に歩き回ったようでも、もうお昼を過ぎていい時間になっていた。周遊券を利用しての広島往復なので、帰りも新幹線を利用することになる。あとは戻るだけではあるのだが、結構な長丁場が待っている。広島始発で新横浜に停車する列車にタイミングを合わせていた。コインロッカーから荷物を取り出し、列に並んでいるとふと後ろから声をかけられた。「東京でお勤めをしてる方ですか?」どうしてそんな質問をしてきたのか分からないが、いいとこを突いてきた。だが、見ず知らずの人と過ごすのはちょっと勘弁願いたい。というのも、行きの新幹線で十分だったので帰りはおとなしくして行きたい気持ちが強かった。