■旅日誌
[2017/6] 週末弾丸、台湾・基隆
(記:2018/4/8)
(記:2018/4/8)
いつの頃からか、日帰り台湾をやってみたいと考えていましたが、今年は休日が土日と重なることが多く、普通の金曜がお休みになったので、1日追加して一泊二日の弾丸で台湾へ行ってきました。
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1日目
そんなわけで突如思いついた台湾行きだったが、時間を有効的に使うため羽田発着で早朝、深夜のLCCを使うことにした。出発は6時前なので、電車バスは使えない。仕事の方は相変わらずストレスフル・バリバリで、短時間ホテルに宿泊するのももったいないし、近隣の温泉施設という手もあったが、結局、空港で夜を明かすことにした。タイミングを見計らって一旦家に戻り、急いで身支度して羽田へ直行、蒲田駅から最終の路線バスで国際線ターミナルに移動し、ここで時間をつぶすことに…。0時を回ってもしばらく出発便が続き、24時間空港らしく絶え間なく人が行き来している。企画しておいて何だが、体力が持つのかちょっと心配になってきた。
今回は羽田5:55発、台湾桃園行きのpeach便を予約している。関空ベースのpeachが羽田に乗り入れられるのは深夜ならではのことだが、ちょっと詳しくダイヤを追ってみるとなるほどと思う。多分、普通のFSCだったら、午後関空を発ってナイトステイしたあと翌朝戻ってくるパターンが考えられるが、現地には留まらずその間に羽田を行き来するスケジュールを近隣アジアの3都市で組んである。いかにもLCCらしい攻めのダイヤだ。そんなこんなで、時間になり搭乗手続きを済ませ、ラウンジに場所を移して出発を待つ。徐々に夜が明けてくると、やがて折り返しMM859便となる機材が到着したのが見えた。
関空-高雄以来、久々のpeachだったが、3時間ちょいなので座性の窮屈さもまぁ我慢の範囲内といったところだろうか。平日なのに空席はほとんど見当たらず、業績好調なのも頷ける。安かった分、ついつい機内食を買ったりするのは悪いクセ、、、いやいや、そんなことはない…。仙台就航記念とかで出てた麻婆焼きソバは意外とビールと相性がよく、徹夜明けも手伝って気持ちよく熟睡できたことはいうまでもない。(苦笑)気が付けば、台湾桃園空港へ向けて徐々に高度を落とす頃になっていた。フライトは順調、やっぱり台湾は近いな。到着後の入国手続きも混雑することなく、あっけなく台湾入りしてしまった。ところで、なぜ台湾かというと、実はこれといった理由はなく、強いて言えばつい先日開業した桃園捷運機場線に乗ることくらいだったが、当初の0泊超弾丸から少し滞在時間が伸びたので、予定を変更して1泊することにしている。とはいえ直前まで何も決めていなかったので、とりあえず「基隆を必ず通る」という縛りを入れて、現地に着いてから路線バスを乗り継ぐルートを探してみることにした。
悠遊卡(EasyCard)を購入し、空港を後にMRT空港線で台北を目指す。開業まで紆余曲折したというが、山間の区間も多くスピードはさほど出てない。まぁそれでも定時性を考えると、これでもありがたいところだろうか?車窓の風景も都会らしくなり、快速タイプの直達車で台北駅まで36分、あまりにもあっけなく到着。少し距離があったが、迷うこともなくしばらくぶりの台北車站駅を見てまわる。続いてMRT淡水線乗り継ぎ、一気に淡水まで行ってしまおう。今日は淡水に用はなかったので、路線バスの乗り場を探す。どうやら皇冠北海岸線という路線があるようなのだが、時間が分からなかったので、金山方面へ行く普通の路線バスでに乗ってしまうことにした。
街中を抜け、いつしか郊外を走っていたかと思うと、左手の車窓に海が見えてきた。1時間半ほどで金山へ到着、一旦バスを降りて老街の街歩き。何かあるというわけでもなく、しばらくあたりをぷらぷらしてみる。次のバスを探すと見覚えのある地名が目につき、さらに路線バスを乗り継いでいく。バスの乗り継ぎも意外とんすんなりできてしまうもので、野柳地質公園へ立ち寄ることにした。少し先のバス停から歩いて戻り、早速公園内を見物していくことにしよう。野柳地質公園は海に突き出た細い岬状になっていて、海水の侵食を受けた結果、数多くの奇岩があり、独特の景観をなしている。一番有名なのは女王頭(クイーンヘッド)で、写真を撮る人で行列が出来ていた。そのあとも、しばらくそこらを見てまわり、公園を後にして帰りの足を探していると基隆行きのシャトルバスに行き着く。出発までまだ少し時間があるようだったので、近くのコンビニでひと息入れる。乗り込んだバスは観光客向けの路線のようで、途中バス停を通過したかと思うと、通りから脇に入ってみたりしながら進み、1時間もしないで、無事に基隆港近くの終点へと到着した。
基隆は台湾北部の港湾の街で、赤レンガの建物など、どことなく港の風情を感じる。例えが正しか分からないが、横浜港や門司港あたりを歩いているようだった。バスを降りたあと、基隆駅にも足を延ばしてみたが、旧駅を取り壊して新しい駅舎を建設する工事が真っ只といった感じ。今回の弾丸もまた準備時間がなかったので、直感を頼りにホテルを決めてしまったが、駅から少し距離があり、キョロキョロしながら歩いて向かう。早速フロントに向かうと、、、ここは正解、第一印象で大体わかるもんだ。意外と早い時間にチェックインできてしまったので、部屋で一息ついてから、基隆廟口夜市へ遠征することにした。台湾には方々でローカルな夜市があるが、もちろん基隆にもある。賑やかな中、名物らしきものを買い食いしながら、あてもなくさまようのは台湾ならではの楽しみだろうか?人の多さを目安に入った屋台飯はまぁ値段相応といったところ…。最後に、歩いてる途中で気になっていたシャーベットアイスでクールダウン。今回はあえて台北にしなくてよかったかな?
2日目
今日も昨日以上にノープランで、とりあえず基隆から台鉄を乗り継いで鉄分補給に徹することにしようと思う。思いのほか居心地のよかったホテルを後に外へ出てみると、10~20メートルおきに制服の警官が立ち並んでおり、只ならぬ雰囲気が伝わってくる。これはVIP訪問以外ないなぁ~と直感したが、そいえば馬総統(当時)と握手したこともあったっけ…。(後日談:その直感は当たりで、蔡総統が海岸巡防署(海上保安庁に相当)の演習を視察に来ていたようでした。)朝の散歩がてら基隆駅まで歩いて向かい、台北方面行きの區間車(普通列車)に乗り込む。縦貫線とはいえ八堵駅までの支線区間をゆっくり進み、今度は宜蘭線の區間車で南の方を目指す。しばらくは通勤電車のような混雑ぶりだったが、平渓線の連絡駅である瑞芳駅でぐっと人が減り、先へ進むに連れどんどん寂しくなってきた。
車内検札でEasyCardを読み取ったりと、ベテランの車窓さんは前に後ろに結構頻繁に移動していた。どのドアでも開閉操作できるのはとても合理的で、手元の時計を目をやりながら指差し点呼する姿をみると、台鉄は時間に正確だという理由がよく分かる。台湾東部の雄大な太平洋の車窓を堪能しつつ、列車は順調に走り続け、適当に南下して行き着いたのは蘇澳という幹線から外れたどん詰まりの田舎駅だった。そう言えばここは冷泉で有名だった気がしたが、少し駅を離れどこかのどかな商店街を抜け、アドバルーンが上がってる方角に歩いていくと、冷泉施設にたどり着く。ここで居座ったら、、、それこそ大変なことになりそうなので、悪魔の誘いを断ち切って折り返すことにすした。どこかやり残した思いを振り切るように、北上する列車に乗り込み、来た道を戻っていく。
あとは戻るだけだったが、ダイヤを見ながら途中下車してみよう。ちょうどお昼どきだったので、まずは適当に羅東で降りると、プユマ号の形をしたスタンドで駅弁を売っており、ここでお昼にすることにした。その後、駅の近くを少しだけ歩いてみて、駅に戻ったあとホームに降りて列車を何本か見送る。わずかばかりではあったが自強号を利用>Aし、次の停車駅である宜蘭で途中下車する。再び駅の近くをちょっとだけ街歩きして、ここでまた行き交う列車の写真を撮ったりしながら、どこか穏やかな時間を過ごしていく。ふと我を忘れそうになったが、時計を確認して最後に區間車に乗り込んだ。そして無事に台北へ、、、とも思ったが、折角の乗り鉄旅なので、南港で下車して、台湾高鉄の延伸区間に乗り継ぎ桃園経由で空港へ戻ることにした。
高鉄桃園駅に到着し地下ホームから地上に出てみると、もう間もなく日が暮れる頃だった。桃園MRTが開通したおかげで、この駅から空港に向かうルートが増えたことになり、台湾南部方面からの乗り継ぎにも役立ちそうだ。列車の中で日没となり、あとはもう本当に帰るだけ、、、はぁ、もう終わってしまうのか…。空港についてしまえば、あとはもうやることもなく、軽く腹ごしらえしたりPCをチェックしたりしてるうちに搭乗手続きが始まる時刻が近づいてきた。今回は帰路もLCCだったが、こんどはタイガーエア台湾を予約、早々にチェックインだけは済ませようとカウンターに向かうと既に列が出来ている。なぜか早く並んでいたのは日本人ばかりで、一番先にいたであろう台湾の方は並んだ場所が悪かったらしく、後ろに回されそうになったので、近くにいた日本人みんなで呼び戻して順番を譲ってあげる。どうにかここまでは順調だったが、なぜかセキュリティチェックと出国手続きではうんざりするほど時間がかかってしまった。
3日目
バス搭乗の待合室で待っていると、搭乗口が変更になったことを告げに係の人が声掛けに回って来た。出発はオンタイム、日付が変わり、ボーディングブリッジから搭乗機に乗り込む。深夜の便ではあったが、人気の便とあって座性はほぼ満席、折角なので軽く機内食をいただき、あとは狭苦しい席で仮眠にあてる。この時間なので、ほぼ直線ルート羽田へ向かい、最終アプローチは東京湾上空を抜けて34Rへタッチダウン。所要時間は2時間20分、深夜らしい光景かなぁ~なんて思いながら、メンテナンス中の34Lを見て国際線ターミナルに到着したときのには35分の早着だった。そんなわけで、あまりにもあっけなく現実に引き戻されてしまうことに。始発が動き出すまでもう少し時間があったので、行きと同じベンチでまったり過ごすことにするか…。それにしても、おとといこの場所、この時間にいたことを考えるとまるでウソのようだ。さてと、眠り込まないように注意しないと…。